ペルゴレージ《オリンピーアデ》@紀尾井ホール。おかげさまで無事に全ての公演を終えました。ご来場下さった皆様、ありがとうございました。
今回の公演を終えて、これから日本でもどんどんバロック作品を上演して欲しいと強く思いました。技術も表現力もある歌い手が勢ぞろいすると、バロックの様式に慣れている人ばかりでなくても、舞台が成立する、むしろ基本的にアリア大会になる後期バロック・オペラが、よりその魅力を存分に発揮するのだと再認識させられました。
欧米ではもう20年ほど前から、歌劇場の1シーズンに必ず1演目はバロック作品が登場し、コンクールでは、アジリタが得意な歌手がヘンデルやヴィヴァルディのアリアで会場を沸かせ、次々と優勝しています。
本当に残念なことながら、我が国では新国立劇場のオペラ・パレスでも私が所属するオペラ団体の本公演でも、ただの一度もバロック作品が取り上げられたことはありません。もちろんカウンターテナーが出演したこともありません。
今回の公演を機に、日本の声楽家のバロックへの関心が高まることを切に願います。食わず嫌いをせずに一度バロックのご試食を(笑)
とにかく楽しいプロダクションでした。関係者の皆様に心より感謝申し上げます。(Miroku)