「メサイア」と「鴎」

「メサイア」と「鴎」

長野県小諸高等学校音楽科定期演奏会「メサイア」に客演してきました。

でね、アンコールに皆で三好達治の詩による木下牧子作曲「鴎」を演奏したの。ソリストも一緒に歌いましょう、って楽譜を渡されたんだけど、コロナ禍に翻弄されて、それでも必死に練習してハレの舞台を迎えた高校生たちと、この歌の世界があまりにも重なり過ぎて、涙を堪えるだけで終わっちゃった😅高校生の歌声に本気で感動した日でした。

「鴎」 三好達治

つひに自由は彼らのものだ
彼ら空で恋をして
雲を彼らの臥所とする
つひに自由は彼らのものだ

つひに自由は彼らのものだ
太陽を東の壁にかけ
海が夜明けの食堂だ
つひに自由は彼らのものだ

つひに自由は彼らのものだ
太陽を西の窓にかけ
海が日暮れの舞踏室だ
つひに自由は彼らのものだ

つひに自由は彼らのものだ
彼ら自身が彼らの故郷
彼ら自身が彼らの墳墓
つひに自由は彼らのものだ

つひに自由は彼らのものだ
ひとつの星をすみかとし
ひとつの言葉でことたりる
つひに自由は彼らのものだ

つひに自由は彼らのものだ
朝やけを朝の歌とし
夕やけを夕べの歌とす
つひに自由は彼らのものだ

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